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本能寺の変をわかりやすく解説!明智光秀が信長を裏切った3つの理由

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日本の歴史の中で、最も有名で、最も謎に満ちた事件といえば何でしょうか? それは間違いなく、本能寺の変です。

「敵は本能寺にあり!」 この名ゼリフと共に、天下統一目前だった織田信長が、最も信頼していた部下・明智光秀に裏切られ、炎の中で散った大事件。 これは単なるクーデターではありません。中世から近世へと移り変わる日本の歴史が、たった一夜にしてひっくり返った、運命の分岐点なのです。

「でも、なんであんなに優秀で忠実だった光秀が裏切ったの?」 「信長は逃げられなかったの?」 「実は黒幕がいたって本当?」

この記事では、戦国時代のクライマックスである本能寺の変の全貌と、未だに議論が尽きない「光秀の動機(ミステリー)」について、当時の政治情勢や人間関係を交えながら、高校生にも分かりやすく徹底解説します。

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目次

本能寺の変とは?いつ、どこで、誰が起こしたのか

まずは、事件の基本情報を整理しましょう。 これを押さえておくと、ドラマや映画がもっと面白くなります。

事件の概要

  • 日時: 1582年(天正10年)6月2日 未明
  • 場所: 京都・本能寺(ほんのうじ)
    • 当時の本能寺は、深い堀と高い塀に囲まれた、ちょっとした城のような「要塞寺院」でした。
  • 襲撃者: 明智光秀(あけち みつひで)率いる軍勢 約1万3000人
    • 丹波亀山城から出撃した、完全武装の精鋭部隊です。
  • 被害者: 織田信長(おだ のぶなが)、織田信忠(長男)、森蘭丸ら 約100人
    • 信長の手勢はわずか数十人(小姓や馬廻り衆のみ)。

なぜ織田信長は油断していたのか?

圧倒的な兵力差です。1万3000対100未満。勝負になりません。

当時、信長は中国地方で毛利氏と戦う羽柴秀吉の応援に行く途中で、京都に立ち寄っていました。 「京都は俺の庭みたいなものだ。まさか自分の足元から火が出るとは」 信長は、周囲を信頼できる(と思っていた)家臣たちに守らせており、完全に油断して「茶会」などを楽しんでいました。

光秀は、この一瞬の隙、エアポケットのような空白の時間を狙い澄まして襲撃したのです。

明智光秀はなぜ裏切った?本能寺の変に至る3つの動機

本能寺の変が「日本史最大のミステリー」と言われる理由は、実行犯である光秀が謀反(むほん)を起こした動機がハッキリしていないからです。 光秀は何も書き残さずに死んでしまったため、今でも歴史学者の間で50以上の説が飛び交っています。 ここでは、特に有力でドラマチックな3つの説を深掘りします。

1. 怨恨説(信長にいじめられた)

昔からドラマや講談でよく描かれる、最もポピュラーな説です。 真面目な光秀と、破天荒な信長。性格が合わなかった二人の間に蓄積したストレスが爆発したというものです。

  • 「ハゲ(金柑頭)!」と罵倒された: 宴席で信長に頭を叩かれたり、足蹴にされたりした
  • 腐った魚事件: 徳川家康をもてなす接待役(響応役)を任されたが、用意した魚が腐っていた(と言いがかりをつけられ)、理不尽に解任された
  • 母を見殺しにされた: 丹波攻略の際、人質として敵に差し出した光秀の母が、信長の強硬策のせいで殺された(※これは後世の創作の可能性が高いですが、光秀の苦労を象徴する話です)

「もう我慢できない! このままでは殺される!」 パワハラ上司に耐えかねた部下の逆襲、という図式です。しかし、光秀は非常に理知的で我慢強い性格だったため、単なる感情だけで一族を滅ぼすリスクを冒すとは考えにくいという意見もあります。

2. 野望説(天下を取りたかった)

「信長を殺せば、自分が天下人になれる」と考えた説です。 戦国時代は「下克上(げこくじょう)」の世の中。実力があれば、部下が上司を倒すのは珍しいことではありません。 光秀は源氏の名門出身を自称しており、「家柄のない信長や秀吉よりも、教養もあり伝統を重んじる自分の方が、天下を治めるにふさわしい」というエリート意識があったのかもしれません。

事件の直前、光秀が愛宕山(あたごやま)で詠んだ連歌「ときは今 雨が下しる 五月哉(さつきかな)」は有名です。 「とき(土岐=明智の本姓)」が「雨が下しる(天が下知る=天下を支配する)」という意味を込めた、決意表明だったとも言われています。

3. 将来不安説・構造改革説(リストラへの恐怖)

最近、歴史学界で最も有力視されている説の一つです。 信長は完全実力主義のリーダーでした。本能寺の変の少し前、古参の筆頭家老・佐久間信盛を「働きが悪い」として追放(クビ)にしています。

光秀は当時、四国の長宗我部氏との外交を担当していましたが、信長が急に方針を変えて「長宗我部を攻める(秀吉や三好氏と組む)」と言い出しました。 これにより光秀の面目は丸つぶれとなり、外交担当としての地位を失いました。 「信長様の革新的な方針についていけない者は、たとえ功臣でも切り捨てられる」 「次は自分の番かもしれない」 このままでは自分も用済みとして消されるかもしれないという、強烈な**「リストラへの恐怖」**が、彼を凶行へと駆り立てたのではないでしょうか。 「やられる前にやる」という、生き残るための悲壮な決断だったのかもしれません。

本能寺の変・当日の流れ

では、運命の6月2日、一体何が起きたのでしょうか。時系列で見てみましょう。

運命の進軍「敵は本能寺にあり」

6月1日夜、光秀は「秀吉の援軍に行く」と言って、1万3000の軍勢を率いて丹波亀山城を出発しました。 しかし、京都へ向かう桂川(かつらがわ)を渡ったところで、進路を東(中国地方)ではなく南(京都)へ変えます。 そして兵士たちに告げました。

「敵は本能寺にあり!」 (※実際にこう叫んだ記録はありませんが、ここで初めて標的が信長であることが明かされたとされています。兵士たちは「信長様が命令して、誰か別の敵を討つのだろう」と勘違いしていたとも言われます)

織田信長の最期「是非もなし」

6月2日早朝、明智軍は本能寺を完全に包囲し、一斉に鉄砲を撃ち込みました。 寝込みを襲われた信長ですが、騒がしさに気づいて起き出します。 「これは喧嘩か? いや、誰の謀反だ?」 小姓の森蘭丸が「明智の旗印(桔梗紋)です!」と答えると、信長は一言、こう呟いたと言われています。

「是非もなし(仕方がない)」

これは「光秀ほどの男がやるなら、逃げ道はないだろう」という諦めか、あるいは「あいつを追い詰めたのは自分だから仕方ない」という覚悟か。信長は潔く運命を受け入れました。

信長は弓や槍を取って自ら奮戦しましたが、多勢に無勢。肘に槍を受けて負傷すると、女衆を逃がし、奥の部屋に入って鍵をかけました。 そして、建物に火を放ち、炎の中で自害しました。

「わしの首を敵に渡すな」 その遺言通り、遺体は炎に包まれて灰となり、光秀がどれだけ探しても見つけることはできませんでした。これが後の「信長生存説」などの伝説を生むことになります。

本能寺の変以降の歴史:秀吉の「中国大返し」と明智光秀の誤算

信長を倒した光秀ですが、彼の天下はわずか11日ほどで終わります。世に言う「三日天下(みっかてんか)」です。 なぜ、クーデターは成功したのに、政権は続かなかったのでしょうか?

明智光秀の誤算と孤独

光秀は、信長を討てば、古い秩序を重んじる大名や公家たちが自分を支持してくれると考えていました。 特に、親友の細川藤孝や筒井順慶は必ず味方してくれると信じていました。 しかし、彼らは沈黙を守り、光秀に協力しませんでした。「主君殺し」の汚名を恐れたのです。光秀は政治的に孤立しました。

想定外のスピードで戻ってきた男

そして、光秀にとって最大の誤算は、想定外のスピードで戦場から帰ってきた男がいたことです。 そう、羽柴秀吉です。

秀吉は、信長の死を知るとすぐに、戦っていた毛利氏と奇跡的な速さで仲直り(和睦)し、全軍を率いてものすごい速さで京都へ戻ってきました。

これが伝説の「中国大返し」です。 弟・豊臣秀長による完璧な兵站(食事や移動の準備)に支えられた秀吉軍は、光秀が体制を整える前に京都に到着。 「山崎の戦い」で光秀を破り、信長の後継者として天下人への道を駆け上がることになります。

まとめ:本能寺の変は戦国時代の終わりの始まり

いかがでしたでしょうか。 本能寺の変についてまとめます。

  • 衝撃のクーデター: 天下統一目前の信長が、最も信頼する部下・光秀に討たれた、日本史上最大の番狂わせ。
  • 謎の動機: 恨み、野望、保身、あるいは黒幕の存在…。光秀の心の内は今も謎のままだが、信長の革新性についていけなくなった歪みが原因か。
  • 歴史の転換点: これにより織田政権は崩壊し、実力で勝った豊臣秀吉の時代が幕を開けた。

もし本能寺の変がなければ、信長がそのまま天下を統一し、海外進出などを進めていたかもしれません。あるいは、恐怖政治が続いて反乱が起きていたかもしれません。 いずれにせよ、本能寺の炎が、日本の歴史を大きく変えたことは間違いありません。

大河ドラマ「豊臣兄弟!」では、この事件が秀吉・秀長兄弟にどのような衝撃を与え、どうやって絶望的なピンチを最大のチャンスに変えていったのか。 スリリングな展開と、兄弟の絆に注目です!

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